プラグインソーラーやってみる

都会から離れた土地で風車やメガソーラーの自然環境への影響が問題視されている報道を複雑な気持ちで見ていた。そんな時に欧州でベランダに小さなソーラーパネルを設置し、コンセントに差すと節電になるプラグインソーラーが爆発的に売れているというニュースを見た。電車から大阪の街を見ると、都会では何もやっていないじゃないかと思った。都会でももっとやれることがあるじゃないか。でも…?

古い木造家屋の屋根にソーラーパネルを設置できるのか?

・我が家は大阪のはずれの山際、築50年ほどの木造2階一戸建て。近年の耐震基準ができる前の家だから、屋根に重いソーラーパネルを乗せることはあきらめていた。設置するとしてもベランダかな、と思っていた。そんなことを思いながら久しぶりに屋根に上ってみた。2018年の大型台風で雨どいの修理をして以来だった。南向きの斜面に障害物のない屋根の上に行くと、やはりここしかないな、と思った。
・今後期待される新しいソーラーパネルとして「ペロブスカイト太陽電池」が注目されていますが、従来のソーラーパネルでも曲げられる軽いモノは存在はしている。ただキャンプ用の一時使用が主で、屋根に設置するにはガラスで表面を覆っていないので耐久性に難があるというのが一般的に言われているようだ。ソーラーオフというサイトでソーラーパネルが安く手に入るという情報を得てから色々見ていると、その中に超軽量とうたったパネルがあった。普通のは約400wのパネルで20kgの重さなのが約8㎏。自分で屋根にパネルを設置するのならこれくらい軽い方がよい。木造家屋にも負担が少ない。もし耐久性が悪くても数年後にはペロブスカイトが出てきてたりして交換したらいいんだ、と割り切ることにした。
調べていくと、このパネル「このたび、AIKOのABCネビュラシリーズ「AIKO-A-MAH54Tm」が、東京都の【令和6年度 優れた機能性を有する太陽光発電システム】として認定されました」とネットに書かれてあるのを見つけたのも背を押してくれた。ソーラーオフのサイトを毎日のように見ていたらある日外装傷モノが20%オフで数個だけ出ていたのでラッキー!とぽちっと購入した。

プラグインソーラーって?

・ソーラーパネルの直流電気を専用の機械(グリッドタイインバーター)で交流に変え家庭用の電圧から少しだけ高くしてコンセントに差すと、優先的にその電気が使えるという、コンセントに差すだけのプラグインソーラー。以前からあるソーラーシステムとの違いとして、特に電気工事を依頼する必要なくDIYで設置できる手軽さがある。欧州ではそのシステムが街の電気店で売られており、その手軽さが広がった一因でもあるようだ。
・日本でもネットで販売しているお店はあるが、批判もあって、その主なる理由は逆潮流。家で使い切らなかった電気が電信柱まで流れ出てしまうという現象。欧州ではそれを問題としないトコもあるらしいが、現在の日本ではグレーで批判の的になっている。調べていくとそうした声に対応したセンサーを付けて逆潮流しない機器も存在していた。個人的には一般家庭が多少逆潮流をしたからといって現在の電力網にリスクになるというコトは無いのではないかとは思っているが、ちょっと値段は高くなるのだがセンサー付きを購入することにした。

蓄電池を付けるかどうか?

・ソーラーパネルの電気を有効に消費していくには夜に家にいることの多い一般家庭では蓄電池に昼間の余った電気を貯めて夜に消費することで無駄なく使える、というのが一般的に言われている推奨システムだ。
・色々調べていくと、今導入しようとしているシステムに近いことを、奈良の一般社団法人 市民エネルギー生駒というところで実験されていたので参考にさせていただきました→コチラ
・蓄電池は年々安くはなってきているがまだまだ高い。使っていくうちに消耗もする。4人家族のうち2人は昼間パソコンで作業していることも多い。夏場の昼間の暑さをしのぐためのエアコンの電気のダシになればいい、と思い、当面は蓄電池無しでやってみることにした。

家庭の電気は単相3線…だから?

・改めて調べて認識しました。知ってるようで知らなかった。一般家庭は交流100V。それは3本の線で供給されていて、家の中には2種類の100Vが配線されていて、その組み合わせを変えることで必要なら200Vも供給できるシステム。ということは一つのプラグインソーラーを付けても家の半分しかカバーできないということらしい。
・我が家の中にエアコンは4つ。全部のエアコンに電気を供給するには2つのプラグインソーラーが必要であり、次に示す機器の説明書の図でも2つ設置することが推奨されていた。N,L1,L2で3本。仕方ない、蓄電池がない分、逆に2つ導入してみることにした。

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瓦に穴を開けたりできそうだったが…?

・調べるとソーラーパネルを屋根に置く場合に、瓦そのものは不安定なので、瓦に穴を開けたり瓦の間の隙間から下部の太い木材から固定金具を引き出して設置する2つの方法が見つかった。実際に屋根に上って瓦を初めて外してみた。古い作りで瓦の下は土が塗ってあった。瓦自身は今でもキレイだった。この分厚い瓦に穴を開けることはできるし、固定金具を設置することもできないことはないだろうと思ったが、ためらっていた。その屋根には以前ベランダに移設したテレビアンテナを固定するためのワイヤーが残っていた。そして前の家主が屋根に太陽熱温水器を設置していたことを思いだした。太陽熱温水器。調べるとその設置はたいていワイヤーで設置するらしかった。今度購入するソーラーパネルは軽量だ。台風が吹き荒れても飛んで行かない程度にワイヤーでも固定が可能ではないだろうか?見ると、我が家への電線の引き込みに屋根の柱に固定金具が設置されていた。同じようにそれ専用の太いネジを付けてワイヤーを張ることで丈夫にできるのではないか。耐候性を考えるとステンレスのワイヤーにしようかとも思ったが、アンテナワイヤーが鉄線に樹脂被膜のモノを使っていたが、瓦との当たりを考えると細いステンレスワイヤーよりも皮膜が付きのほうがいいように思えてきた。安いし。
・屋根での作業には危険がつきもので、安全帯とか必須になるところだが、数年前の台風後の雨どいの修理の時に、お隣との屋根との間が数十センチしか開いていないのがわかり、逆に落ちる危険が無いことに気づいたので、そこは安心して作業できたのはラッキーだった。

超軽量とはいえ1枚8kg。屋根にあげるのには家人に手伝ってもらった。隣の家の屋根が近く安心。お隣のテレビアンテナの影が映っているが、発電には影響ない事を祈る。

硬い瓦とパネルのアルミ枠との間に、当たりを和らげるため、木材を2本敷いた。雨水の流れる所ではなく、雨はしのげる場所なので木材でも塗装もしておけば、そうそう腐食もしないものと思い設置。

残っていたアンテナ固定用のワイヤーに加え屋根の両サイド計4か所から新たにワイヤーを張った。ワイヤーはしっかり強く張るべきかと最初考えて、ネジで張力をアップできる金具も購入したり強く張る技も考えてはいたが、上に右に左に下にと何本も張っていると、全体として落ちず強風で持ち上がらない程度の張りでよさそうに思えた。設置の翌日位に強風の日があったが特に問題なかった。

昭和の家のこの部分は太い木の柱にセメントが付きやすいように網を張ってその上にセメントで固めているようです。ですから表面の硬いセメントにセメント用ドリルで穴を開けた後でその奥の木材に木材用ドリルで穴を開けます。そして太いボルトをねじ込みます。念のために加工した穴にはシリコンボンドで防水処理します。やってみて改めて家の構造を理解しました。

こちらは元々電線を引き入れている屋根の柱に設置されていた金具部分。これを見たら、自分でもネジを付けられる気がしました。

グリッドタイインバーターは結構熱を持つらしいので屋外に。雨に濡れないよう屋根付けて(も少しカバーした方がいいかもしれない)。

直流のブレーカー。ソーラーパネルは太陽が照っていれば常に電気は発生しているので、これをオフにすれば電気を切断して安心して配線作業できます。16Aのを購入したが、ソーラーパネル自身は13Aくらいしか流せないようなので、10A以下でよかったんだろうなと思う。この辺は適当すぎる(笑)。

電気工事の免許無くても設置はできるがDIYで工事やる必要は出てくる。電灯線とセンサーの為に壁に穴は開ける。これは屋内。

これは屋外。開けた穴の隙間に粘土材を付けるなどして隙間を埋めるのは後日。

逆潮流を監視するセンサーを配電盤の線材に取り付ける。3線のうち赤線と黒線の2か所。配電盤の蓋がしまらなくなるので、蓋の一部をカットする。単相3線の2つの経路を赤線と黒線をわかりやすくシールを貼ってみる。

家の電気の配線の状態を調べ直して図にしてみました。

発電の状態を示す機器の液晶画面。中央の大きな値53.5Wがソーラーパネルから供給されている電力。右下の小さな値24.0Wはリミッターが示す電信柱から買っている電力。

これはスマホのアプリSmartClientの画面。Wi-Fi経由で発電状況はスマホやPCから監視できる。できるのだが、なにせ説明書も入っておらず、ネットで見つけても説明書もアプリ自身も日本語対応していないので、フル活用できている気がしない。ちゃんとこの表示ができるまでかなり苦労した。このアプリ晴天の日でも数円分しか発電してないとか表示されている。大丈夫か?と思いつつ、とりあえず稼働はスタートした。ネットで他の方の事例を見てもそうですが、過度な期待はせずにモニタリングしていきます。

機器の詳細と費用

◆グリッドタイインバーター
SUN-1000GTIL2-LCD/Wifi: WFBLEDTU PlugProA-14
2台で81,928円 送料無料だが クーポン -6,400円で合計 75,528円なり。
加えて関空にて+1700円 グリッドタイインバーター輸入消費税として(重量が重く大きかったのでとられたようです)
AliExpressで購入

◆ソーラーパネル
AIKO-A445-MAH54Tm
製品仕様
・セルタイプ:単結晶
・セルの配列:108枚(6×9×2)
・最大出力(Pmax):445W
・開放電圧(Voc):40.32V
・短絡電流(Isc):13.78A
・最大出力動作電圧(Vmp):34.61V
・最大出力動作電流(Imp):12.86A
・モジュール変換効率:22.3%
・サイズ:1762mm×1134mm×30mm
・重量:8.6kg
・バイパスダイオード:有(逆流防止ダイオードは無)
・コネクタ:純正MC4-Evo2(ストーブリ社)
・ケーブル:1200mm
小計 : 26,400円 (20% OFF) X 2個 = 52,800円 (税込), 送料計 : 4,400 円
注文合計額 : 57,200 円
ソーラーオフで購入

◆ケーブル15m
MC4コネクタ付き 延長ケーブル ソーラーパネル 12AWG 3.5SQ
4500円
ヤフオクで購入

◆直流用ブレーカー
EACBDC-63 シリーズ DC 小型サーキットブレーカー、16A、直流定格電圧は 250V
510円×2個=1020円
AliExpressで購入

◆ソーラーパネル固定用のワイヤーやネジ類
1924円
コーナンで購入

◆上記合計約14万円◆

日本でも流行るといいな

・冒頭で書いたように、都市の電気は都市で作れるだけ作る、という考え方は、将来的な循環型社会への布石としても重要な気がしています。なので、日本でも欧州のように、このプラグインソーラー普及のための法整備され機器の生産が盛んになる事を願います。今回機器の生産元はほぼ中国でしたが、それは中国では再エネの生産も輸出も非常に盛んだから、機器も豊富にあり、安くもあり、なのです。
・今回やって今後の期待としては、上に書いた日本の電力網に適した1台で2系統の100Vを監視と電力供給できる機器を開発すれば、日本で競争力ある商品になると思いました(どこかのメーカーさんお願いします)。またエアコンの室外機のように安心して屋外に置ける機器だといいかもしれません。
・SNSで気候変動の記事にイイネをたくさんしているだけでは物足りないし、漫画で表現はしているけど力不足だし、なかなか気候変動への不安が払しょくできない気もしてるので、ほんの少しでも実際の行動をしてみることでその不安が減るかもしれないと思いこの記事を書きました。(2025年12月設置、2026年1月記)

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