叙情派ひとつ2008

2008年7月発行、A5、108P、100部 (画像データと音楽:汰吉都さんのCD-Rを限定発行)

子供の演奏会のからみで吹奏楽を聞く機会がありました。

その中で、ロボットアニメのジャイアントロボの音楽を演奏していて
とてもドラマチックで感動しました。
演奏会にはいろんな楽団が参加していたのですが、
その吹奏楽の演奏者は100人はいようという大規模な吹奏楽団でした。

大規模な吹奏楽はたとえば映画の戦記もののテーマ音楽など
壮大なスケールにこそ似合うでしょう。
今の時代に、戦争ものやそれをあおる系の行進曲は
ちょっとこちらの気持ちがついていかない部分があって
吹奏楽っていう時代でもないのかな、と思いながら、
その日演奏される昔の名曲たちを聞いてました。
オーケストラよりも表現の幅がもっと狭い気がする吹奏楽。
時代に合わない大規模音楽…。

そんな思いがよぎる中「巨大ロボット」は、なるほどいい素材だ、と思いました。
戦争などには思い入れなくても、ロボットアニメになら思い入れしやすかったです。
曲と演奏が良かった、ということはもちろんでしょうが。

二十数年前電子音楽が流行りだした頃、自分もちょっと興味があって
自分でさわったり、坂本龍一さんや細野晴臣さんの音楽を聴いたりしてました。
そんな中で、ピコピコという当時としては新しい電子音には
その電子音に似合うリズムや旋律があるのだな、と感じました。
シンセサイザーで「新しい音」が現れると、それにふさわしい「新しい音楽」が生まれる。

吹奏楽の大きな編成では、それに似合うスケールの大きな音楽があり、
小さい編成の楽団にはジャズとか別の曲が似合ったり、
ギターの弾き語りにはそれに合う、
そして電子音にはそれに似合うそれぞれ別の音楽がある。

劇場用セルアニメの表現と個人の手書きアニメ作品で
それぞれ表現できるものが違って、それぞれに別の味があるように。

そしてマンガも同じように。

「ひとつ」のような短い作品たちは「ひとつ」な色があるような気がします。
自分にとっては「ごく個人的なささいな出来事を大切に表現する」
というようなことなのかな、と今は解釈してます。

そんな短い表現の中でも、この本の作品に見られるように
たとえば描く道具をペンからエンピツやパソコンを取り入れたりすることでも
新しいことが始まるはずです。

表現に、ある手段を選んだ時に、
その手段に似合った表現というものが存在する気がするわけです。

だけど…あるときはそれを上手に裏切りながら
今の自分の気持ちに沿った、新しい表現にも挑戦していけたらいいと思います。
「戦争もの」→「巨大ロボット」のように。

この本に、奇跡のように集まってくれた作品たち、作者さんたち。
その本を、偶然手にとってくれた人たち。

ありがとう

  • しょうじひでまさ
  • 大樹
  • 驢馬
  • ひすいろうかん
  • まのこ魚
  • ときたけいこ
  • つばめ・ろまん
  • 白井弓子
  • なかせよしみ
  • くるみやかおり
  • 田山峠
  • 暁青
  • 小野カロン
  • 富水陽
  • 森谷和花子
  • 秋元なおと
  • イラスト:Rita Lee

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