Amazonペーパーバック覚書
「叙情派ひとつ2022」日本語版と「叙情派ひとつ2021」英語版の作成事例

マンガ同人誌の版下との主な違い(チェックではじかれる)と特徴
(1)断ち切り部分の絵はきっちり端まで描く
(2-1)文字はプレビュー画面の枠の中にしっかり入れる
(2-2)画像もプレビュー画面の中にいれるか余白の端まで埋めるかだが、背景が白でなかったらOKみたい(2023/04)
(3)ページ(ノンプル)は本文の最初のページはは3ページでなく1ページ
(4)ページ(ノンプル)は無くてもいいが、入れるならプレビュー画面の枠の中におさめる
(5)裏表紙にはバーコードが入る
(6)データ2値ファイル入稿できないので網点トーンを使用した原稿ではモアレが発生する←jpgからPDFファイルを作りアップロードするために、その制限がつきます
(7)本文フルカラー本も作れますが、とてもキレイな仕上がりでしたよ
(8)著者用として安価(といってもオフセット100冊作るよりも高めかと思いますが)に99冊まで入手できる
画像を準備

本のサイズを「148×210mm」というのを選ぶ。これはA5サイズです。
(1)本文の大きさはここから幅を+3.2mm、高さを+6.4mmにせよ(つまり151.2×216.4)、とあるが、幅がちょっと大きい日本の同人誌で作っていた「154×216㎜」から「154×218㎜」に修正。
(2)解像度は300~450dpiにせよ、とあるので450にする。
(3)カラー原稿はそのまま、モノクロ2値はグレースケールにして上記のデータにする。
(4)ページ数(ノンプル)は入れなくてもいいが、入れる場合はプレビュー画面の指定の枠内に入れること。
(5)jpgの高画質で保存する。

表紙を作成

表紙はテンプレートをダウンロードしてそれに合わせて制作するのが簡単でよい。裏表紙にバーコードが印刷されるので、その部分を配慮必要。79ページ以下では背表紙に文字は入れられないとのこと。また背表紙の文字が大きすぎると小さくせよと指示も来る。

Amazonでの申請の画面

「148×210」を選択
「裁ち落とし(PDFのみ)」を選択
日本のマンガなら「縦書き」、英語版は「横書き」を選択

表紙と本文を別々にPDFにする

PDFにするのに Image to PDF  no XPS というフリーソフトを使ってみる。
元画像のサイズをそのまま使う場合はPageSizeSettingをMatchImageSize+Marginsにチェック。

(余談) CubePDFを使ってたがImage to PDFに変更した経緯

画像のクオリティ設定が圧縮するかしないかの2つの選択しかなく、圧縮しない設定だとファイルサイズが3倍ほどに大きくなりがちだったので、いろいろ探して出力サイズの指定とクオリティは画像をそのまま引き継ぎ劣化のない Image to PDF no XPS というソフトにした。CubePDFは仮想プリンタータイプなのだが、Image to PDF はダイレクトに変換するタイプで、変換時間がとても速い。スグレモノのソフトです! Image to PDForXPS(←noXPSでないバージョン)というソフトもあったが私のパソコンで大きなファイルで使用すると落ちるので Image to PDFnoXPSを使い、うまくいったのでリンク貼っておきました。フリー(無料)ソフトです。

Amazonのプレビュー画面で画像サイズと画像の中の文字のマージンを確認

PDFをアップロードするとプレビュー画面で確認ができる。この時に点線の枠が印刷のマージンらしく、この中に文字等が入っている必要があるようだ(マージン約9.5㎜で結構シビアに指摘されるので1㎝以上確保するくらいが吉)。確認してはみ出しているページを修正して再度アップロード!
また裁ち落とし部分の絵が端まで描かれているかもチェックしており、英語版で左右のページが逆になった場合にはその配慮も必要となる。
問題なさそうなら「承認」ボタンを押し先に進める。
以上です。
※画像もプレビュー画面のマージンからはみ出しており、裁断部分の余白の端まで絵が無かったら指摘されるが、背景が白でなかったらOKみたい(2023/04)

(余談)これまで何冊か作成しましたがやり直しの指示のメールを何度ももらいそのたび修正してOKになるとうことを繰り返しています。それだけ厳しくチェックされるという事ですが、中には指摘されたことが妥当ではないのではないかとヘルプセンターに報告して是正していただいたこともあります。

コマの流れの説明(英語版のみ)

英語表記だとどうしても左から右の流れでページを見てしまうようなので、本の最初の方で読み方のガイドを図示しています。

コマとセリフの流れの配慮(英語版のみ)

今回はそれに加えてコマとセリフの要所に番号をふりました。
左綴じなので読みの流れが変になるのは仕方がないのですが、ガイドを付けて混乱を少なくする工夫をしてみました。

そして購入してみました


なかなかいい感じです。


細かく見ると、オンデマンド印刷によくあるように全体が平面でなく波打っており、裁断が斜めってたり、一部けば立っていたり、背の糊のはみだしが気になったりはします。気にする人は気になるレベルかもしれません。


背表紙も入れれます


最終ページにバーコードと「落丁、乱丁本のお問い合わせはAmazon.co.jpカスタマーサービスへ」と印刷されています。


ページの余ったページは最後に余白2ページがついたままでした。


モノクロ2値のデータをそのままグレースケールにしたので、当然といえば当然モアレという模様が印刷されてしまってますが、これはある程度仕方ないでしょう。元々グレースケールのグレーの色はモアレ無しでグレー印刷できています。


カラーの原稿はカラーのjpgでそのまま入稿しましたが、普通にグレーの印刷されています。

これは英語版として作成したので本の綴じ方向は日本のマンガと逆の左綴じになります。
日本語の本として作成する場合は右綴じも選択できます。
2022年1月22日(追記:2022年9月9日、2023年2月)秋元なおと

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