秋元なおと 1コマ絵画 Naoto Akimoto
「1コママンガ」は風刺を主としているが、
これらの絵は叙情的な物語性を1m程度の大画面で表現しつつマンガの流れをくんでいるという意味で「1コマ絵画」(!?)
マンガ制作で使うケント紙(厚め)につけペン(丸ペン)とインクで描きます。
これらの絵をまさに1コマに使ったマンガもいくつか読めます。


「南国帰省日記201507」65*50cm
水彩用紙、丸ペン、 耐水性アクリル系インク、アクリル絵具

下の絵を描いて大阪に帰ってから描いた実家の風景。
お盆に両親の米寿と傘寿のお祝いの席の土産として描いたもの。

サブタイトル:(2015年6月に2週間滞在時に見た風景)
お品書き: びわの木、すもも、線香花火(彼岸花科の花)、
グラジオラス、グロリオサ(ユリ)、キンカン、柿、サルスベリ、
細長いプチトマト、キュウリ、なんとか?瓜、といもがら、
芭蕉(バショウ科の植物)、ゴーヤ、イチジク、 そてつ、松の盆栽、
サンスペリア、あじさい、ナンテン、 ココスヤシ、ヤシの木、
すずめ達、野鳥、鳩2匹、ネコ、
そして両親と女の子。


「南国帰省日記201506」125*84cm
ケント紙、丸ペン、耐水性アクリル系インク、アクリル絵具

「おもかげ12ヶ月」を12ヶ月描いたので、区切りとして帰省してこの絵を描きました。
この時の鹿児島の指宿は2週間毎日雨が降ってました。
帰省先で目撃できたさまざまなものを盛り込んで描きました。
主に魚見岳、田良浜付近の植生となります。2015年6月後半の風景です。

とんび、ネコ、かなぶん2匹、蝶、トンボ(これは見つからないでしょう)も登場。

「201403_201501落葉と稜線」 70*100cm(P40号)
ケント紙、丸ペン、耐水性アクリル系インク、アクリル絵具

半年ほど「おもかげ12ヶ月」でアナログでのアクリル絵具の修行をした後
落葉の季節がやってきたので、そのタイミングで着色。2015年1月2日完成。


「201403落葉と稜線」 70*100cm(P40号)
ケント紙、丸ペン、耐水性アクリル系インク

着色をするために、マンガ用の耐水性インク(MAXON)を使用


 「南国帰省日記201211_201302」 113*160cm ケント紙、丸ペン、墨汁

2013年4月に同人誌即売会「そうさく畑」にて展示

指宿の魚見岳と田良浜をイメージして描きました。
魚見岳はマッコウクジラように見える小さな山です。
いざ絵にしようとして現地で改めて風景を見ると、
位置関係が自分の頭の中にあるのと違うんですね。
釣り、海水浴、バトミントンを含めて自分の頭の中のイメージを優先して描きました。



(2013年)
その1 「おっちゃんと」

(2015年7-8月加筆修正)

その2 「おっちゃんの」




 「南国帰省日記2012.09」 80*117cm(P50号=ほぼA0) ケント紙、丸ペン、墨汁

2012年 大桜島公募展用に描いた作品(入選 130/451)

中学の時に親が鹿児島市吉野町に引っ越して、近くの吉野公園にもよく行ったのですが、
そこから見える大きな桜島の印象と、当時の生活の印象とを取り混ぜて描きました。
この絵を描くにあたり、急きょ桜島をスケッチしに夜行バスで大阪〜鹿児島をトンボ返りしました。


この作品は運良く鹿児島の民放局さんから電話取材をいただきまして
10月23日の夕方のTVニュースで紹介いただけたようです。(追記2012/10/23)

(2015年7-8月)
「桜島」


 「南国帰省日記2012.07-08」 80*117cm(P50号=ほぼA0) ケント紙、丸ペン、墨汁

2012年 第97回二科展用に描いた作品(入選 726/2756)

近くの山際にある、とある階段を見て着想した作品。
背景のココスヤシという植物とバナナの木は、昔おじいさんの家にあったので描きたかった。
人物の形がなかなか決まらずペン描きの修正も多かった。
画像スキャンがしやすいようにP50号ほぼA0の大きさで描いてみる。



(2015年7-8月)
「あいさつまわり」


 「南国帰省日記2012.06-07」 40*100cm ケント紙、丸ペン、墨汁

2012年 マンガ即売会のスペースで展示するために描いた作品

「叙情派ひとつ2012」の表紙と同一人物という設定です。
ヤシの葉とキョウチクトウを主に描きたかった。




(2013年)
「おじいさんのハガキ」


 「南国帰省日記2012.02-03」 111*157cm ケント紙、丸ペン、墨汁

2012年 第3回ミックスアートフェスタ(アートイマジン主催)出展用に描いた作品

これまでマンガに描いてきたさまざまなモチーフを詰め込んで描いた集大成、という気がしてます。
50才になりいろんな事情によりサラリーマンを早期退職し、2ヶ月後に描いた感慨深い作品。
白い紙と会話しながら描くというような事ができてうれしかった。



(2013年)
「半年ぶりです」


1990年(30才)頃の作品 111*157cm ケント紙、主にGペン、丸ペン、墨汁

相方の白井が美大生の時に大きな絵をいろいろ描いており、それに触発されて描いた作品。
当時「風の谷のナウシカ」に影響を受けてた気がする。
この時期に同じくらいの大きさの油絵も1点描きました。
それ以降は2012年まで、ここまで大きな絵は描いてません。



マンガを描く時と同じように鉛筆で下書きして丸ペンと墨汁でペン入れして消しゴムで消して仕上げます。
マンガを描く時と同じように舞台設定を考えます。
マンガを描く時と同じように必要に応じて省略や誇張した表現を使います。
・・・ですから、30年近く細々と描いてきたマンガの延長線上の絵画なのです。


主に厚手のケント紙に描いてます。
丸ペンは途中でヤスリで先を整えながら、1枚につき1〜2本のペンで描きます。
ペン描き部分の修正は紙をカッターで削って消していきます。これもマンガ描きでやっていたことです。


2012年の4月、大きな絵を描き始めた頃に街で展覧会のチラシを見かけました。
女性が犬を引いている日本画のいわゆる美人画でした。(菊池契月「散策」)
気になってその展覧会「麗しき女性の美」を姫路美術館に見に行きました。
実物の大きな絵を見ることはとても多くの収穫があったように思います。
日本画には線の美しさがありました。そして生身の人の線がありました。
またマンガに通じる省略と強調の表現や形式的な美しさを感じました。
大きなペン画を描くに当たって、とても影響を受けたように思います。
自分の絵は日本画の特に美人画のアプローチに近いのでは、と思ってます。


タイトルに使っている「南国帰省日記」は2002年ころに描いたマンガのタイトルと同じです。
当時描いたマンガと同じく、南国への帰省先でのワンシーンというモチーフで、ひとつのシリーズ作品として描いてます。


個人を識別する時に名前を直筆でサインしますが、線描のクセはひとりひとり違うと言うことだと思います。
ですから、フリーハンドで描くこれらの線描画は誰もマネのできない自分でしか描けないクセを持った絵になっているはずです。


なるべく大きめの画像をアップロードしておりますが、原画の持つ情報量はだいぶ減っているように思います。
なるべく原画を見ていただける機会を作っていきたいと思いますので、機会がありましたらぜひ原画を見ていただきたいと思います。